音ノ音 -Notes of Tone-

モノを通して綴る、日常のキロク

働くって孤独: 『マイレージ、マイライフ(2010)』

根暗な私の唯一の趣味は、映画観賞です。

 

働き始めてからというもの、『深く考えさせられる映画は疲れる』とか、『お子ちゃま向けの恋愛映画はイラつく』とか、食わず嫌いな事が増えた気がします。

 

学生時代は、歴史物や戦争物なんかを観て、少し世の中には分かった気がしたり、恋愛映画を観て友達とキャッキャしたり...

 

ああ、あの頃の私は何処へ...

 

 

 

なんだかやる気が出なかった月曜日の夜、Amazon primeジョージ・クルーニーを見かけました。

 

おじさんなのに愛嬌のある、あの瞳に癒されたい!と、クリックしたのが『マイレージ、マイライフ(2010)』。

マイレージ、マイライフ (字幕版)

ストーリーは

年間322日も出張するライアン・ビンガム(ジョージ・クルーニー)の仕事は企業のリストラ対象者に解雇を通告すること、つまりプロの"リストラ宣告人"。「バックパックに入らない人生の荷物は背負わない」をモットーとする彼は、夢の1000万マイル達成をすぐ目前にし、しがらみから自由な生き方を楽しんでいた。そんなライアンに二つの出会いが訪れる。一人目は彼と同じく出張族のアレックス。気軽な大人の関係とお互い割り切って情事が始まる。もうひとつの出会いは新入社員のナタリー。ネット上で解雇通告を行い、出張を廃止するという合理化案を会社に提出しており、ライアンの立場と1000万マイルの達成を危うくする存在だった。異なる年代の二人の女性との出会いをきっかけに、人を"切る"ことで生きてきた男が"つながり"の大切さに気づいていく・・・。

 

ジョージ・クルーニー演じる主人公はさておき、彼が出会う二人の女性が印象的。

 

一人目は出張族のアラフォー、アレックス。

 

もう一人は新入社員のナタリー。

 

学生の頃に、思い描いていた理想の未来像が、少しずつ崩れ始め、取り乱すナタリーに対して、

(※ ただの失恋 笑)

バリキャリのアレックスは、そんな理想は夢のまた夢、と言わんばかりの余裕な態度を示します。

 

 

 

そういえば、色恋に悩むあまり仕事が手につかない事、あったなぁ...

 

会社の先輩や、得意先にまで、ベラベラ私生活を晒して、相談に乗ってもらったこともあったなぁ...

 

あれ、いつの間にそういうのなくなったんだろう?

 

あれ?

 

 

 

アラサーは、過渡期なのですね。

 

バリキャリ・アレックスほど、【仕事】【家族】【息抜き】の区別ははっきりとさせられないお年頃ですが、

今の様に働き続けるとすると、容易に彼女の様になることが想像できる訳です。

 

もちろん新入社員・ナタリーの気持ちも分かる訳ですが、既に「貴女の気持ち、分かるわ〜。私もそんな時があったから!」の領域。

 

この絶妙な【in between 】感がアラサー働く女のもがきなのだと思います。

 

 

 

まだ、いくつもの人生の選択がある。

 

けれど、お仕事に邁進すると、選択を保留したまま、もしくは深く考えない選択(割り切り)をして、あっという間に人生が進んでいく。

 

10年後に観たら、私は何を考えるのでしょうか。